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2026.10.12

コラム

AIで仕事はどこまで変わったのか?19期と20期を比べて見えた「業務効率化」の本当の意味

AIで仕事はどこまで変わったのか?19期と20期を比べて見えた「業務効率化」の本当の意味

こんにちは。株式会社エージェントの今枝です。

2023年頃から「AI元年」という言葉を目にする機会が増え、気づけば3年以上が経ちました。検索画面でもAIによる回答を見かけるようになり、以前は一部の詳しい人が使うものだったAIが、知らないうちに私たちの生活や仕事へ入り込んでいます。

私自身も、GoogleのGemini、OpenAIのChatGPT、AnthropicのClaude Codeなどを、業務に応じて使い分けています。最初は文章の下書きや画像作成を手伝ってもらう程度でしたが、今では「便利なツール」というより、仕事を進めるうえで欠かせない相棒に近い存在です。

ただ、日々使っていると変化に慣れてしまい、AIによって自分たちの仕事がどれだけ変わったのか、意外と振り返る機会はありません。そこで、20期の決算を終えて代表へ数値を報告する際に、19期と20期でAIの活用がどれほど変わったのかを改めて見てみました。

■ 19期の「少し使う」から、20期の「AIを前提に仕事を組み立てる」へ

19期は、文章作成の補助や、数十枚ほどの画像作成にAIを使う程度でした。もちろん、それだけでも十分に便利だと感じていました。

ところが20期になると、AIを使って作成・修正した画像は1,600枚を超えました。求人原稿の作成はもちろん、応募データの分析、振り返りレポート、クライアントへの提案書、社内資料の整理など、以前は自分で時間をかけたり、内勤スタッフへ依頼したりしていた業務の多くを、AIと一緒に進めるようになっていました。

「AIを使う仕事が増えた」というより、「AIを使うことを前提に仕事の進め方そのものが変わった」と表現した方が近いかもしれません。

弊社は、限られた人員のリソースで最大限の売上と利益を生み出すことを大切にしています。だからこそ、AIで代替できる作業に人の時間を使い続けるのではなく、人にしかできない仕事へ時間を振り向ける必要があります。その考え方が、20期は一気に実務へ浸透したのだと思います。

■ 半年前には有料システムだったことが、一般向けAIでできるようになる

AIの進化の速さを強く感じた出来事があります。2024年の6月頃、東京ビッグサイトで開催された展示会へ、今後の勉強も兼ねて足を運びました。そこで、紙や写真に写っている内容を読み取り、Excelなどのデータへ変換するシステムが紹介されていました。

当時は「へぇー、これはすごい」と素直に思いました。ところが、記憶が正しければ、その半年ほど後には、似たようなことが一般向けの生成AIでもできるようになっていました。開発に多額の費用と時間がかかっていたはずの機能が、短期間のうちに多くの人が使える機能になっていたわけです。

それから少し後、代表から会社の定款へ事業目的を追加するよう頼まれたことがありました。役所へ提出するためには、変更箇所だけではなく、既存の事業目的を含めて全文を入力し直す必要がありました。弊社は事業内容が多いため、正直「これを全部打つのか」と思いました。

ただ、そこで定款を撮影し、AIに文字起こしをしてもらえばよいと気づきました。当時は今ほど読み取り精度が高くなく、誤字や文字化けの確認は必要でした。それでも、自分やスタッフが1~2時間とかける可能性があった作業が、数分で形になりました。

今では珍しくない使い方ですが、こうした小さな経験の積み重ねが、「これはAIに任せられないか」と考える習慣につながっています。

■ AIで減ったのは「考える時間」ではなく、「考える前の作業」

最近では、会社の数値分析にもAIを使っています。以前なら、「この数字は前年と比べてどうなのか」「職種別では何が起きているのか」「直近だけ動きが違うのはなぜか」と疑問を持っても、データを整え、集計し、比較するだけで相当な時間が必要でした。

経営者や管理職から何気なく出る「これってどうなの?」という質問は、聞く側からすると一言ですが、答える側では数時間~数日かかることも多々あります。AIを使えば、集計や切り分けの時間を大きく短縮し、仮説を出すところまで一気に進められるようになりました。

ここで大切なのは、AIによって管理職が要らなくなるわけではないということです。むしろ、管理職がパソコンとにらめっこしながら数字を作る時間を減らし、その数字をどう動かすのか、どのような作戦を実行するのかを考える時間へ変えられる。私は、こちらの方が本質だと思っています。

AIで余計な作業が減れば、新しい提案を考えたり、お客様と話したり、社員の育成に時間を使ったりできます。「人が要らなくなる」と考えるより、「本来やるべき仕事へ戻れる」と考えた方が、AIの価値を正しく捉えられるのではないでしょうか。

■ AI導入の成果は、使った回数ではなく「生まれた時間を何に使ったか」

AIの有料プランを契約した、画像を何枚作った、資料を何本作った。これらも一つの成果ではあります。ただ、AI活用の本当の価値は、そこで生まれた時間を何へ使ったかだと思います。

作業時間が減ったのに、空いた時間を別の作業で埋めているだけでは、大きな変化とは言えません。お客様への提案の質が上がったのか。意思決定が速くなったのか。社員が新しいことを学ぶ時間を持てたのか。経営側が次の一手を考えられたのか。そこまでつながって初めて、AIによる業務効率化が会社の力になります。

私自身、まだAIを十分に使い切れているとは思っていません。3か月前にはできなかったことが、今では当たり前にできることもあります。だからこそ、日々使いながら、「次は何を任せられるだろう」と考え続けることが必要です。

AIを導入することが目的ではありません。AIによって生まれた時間で、人が何をするのか。20期を振り返り、改めてそこが一番大切だと感じました。

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